真言・経典

楞厳呪(しゅりょうごんしゅ)

二千余文字、四百二十七句からなる、仏教で最も長い真言——楞厳呪は「呪中の王」と尊ばれています。宣化上人(せんかしょうにん)などの祖師は、世に楞厳呪を誦せる人がいるかぎり正法は滅びないと説き、禅宗寺院の出家者は毎朝これをひと通り誦します。

詳細紹介

楞厳呪は「大仏頂首楞厳経」に由来します。全文二千余文字、五会に分かれて四百二十七句からなる、仏教で最も長い真言であり、「呪中の王」と尊ばれています。漢伝仏教では、それは正法がこの世に住することの象徴でもあります——宣化上人(せんかしょうにん)などの祖師は、世に楞厳呪を誦せる人がいるかぎり正法は滅びないと説いています。「法滅尽経」にも「楞厳がまず滅す」という説があります。

真言の地位

「楞厳経」は、仏陀がこの呪を宣説したとき、十方の諸仏が同時に光を放ち、無量の金剛蔵王菩薩と諸天の護法神が集まってこれを護持した、と記しています。だからこそ、楞厳呪を唱えることは、正法を護り邪魔を鎮める最も強力な武器とされてきました。漢伝仏教の叢林(禅宗寺院)では、それは朝の勤行の核であり、出家者は毎日これを誦さねばなりません。

五会の構成

楞厳呪は五会、五つの段落に分かれます。よく言われるのは、五会がそれぞれ仏部・金剛部・宝部・蓮華部・羯磨部の五部に対応するという説です。

そのなかの「楞厳呪心」は全呪の最も核心となる精華で、全呪を唱えきれない修行者は、この呪心で代えることもあります。

暗記と修行

呪があまりに長いので、暗記は一つの厳しい戦いです。台湾の仏学院や出家の修行では、楞厳呪を暗記することは基本の稽古とされ、少なからぬ在家の居士も暗記を誓い、何か月もかけて練り上げます。よくある修行のかたちは——

- 叢林の朝課:毎朝ひと通り誦し、およそ二十から三十分かかります。

- 精進の修行:一〇八遍の持誦を、一つの修法の周期とする人もいます。

- 結界と護身:家に仏堂を設けたのち楞厳呪を唱えて結界を張り、家宅を清らかに護ります。

台湾での修行

台湾のいくつもの大きな仏教叢林——中台禅寺、法鼓山、佛光山——は、いずれも楞厳呪を朝課の必誦としています。多くの寺院は「楞厳法会」も開き、信者がともに「楞厳経」全部と楞厳呪を誦します。民間では、それは最強の「護身呪」とされ、小さな巻物やお守りに仕立てて身につけ、邪を払い災いを退け、無事を護ってくれると信じる人もいます。