阿弥陀仏
往生への引導・浄土信仰・業障の消除

阿弥陀仏

阿弥陀如来 | 無量寿仏 | 無量光仏 | 接引仏

紹介

台湾の人々は、あいさつにも、お礼にも、ため息にも「阿弥陀仏(オーミートーフォー)」と口にします。一つの仏の名号が日常語になっているのですから、その浸透ぶりは想像がつくでしょう。阿弥陀仏(あみだぶつ)は無量寿仏、無量光仏、接引仏(せついんぶつ)とも呼ばれ、西方極楽世界の教主です。浄土宗の念仏の教えでは、心から信じて願い、「南無阿弥陀仏」と称えさえすれば、臨終のときに仏が迎えに来て、西方極楽浄土に往生できるとされます。深い学問は要らず、一句の名号なら誰でも唱えられる——これこそ、念仏が台湾でもっとも普及した仏教の修行法になった理由です。寺院の仏七法会や日々の勤行から、お年寄りの枕元に置かれた念仏機まで、この名号は島のあちこちで昼も夜も称えられています。阿弥陀仏は観世音菩薩・大勢至菩薩とあわせて「西方三聖」と呼ばれ、台湾の人々が生と死に向き合うとき、もっとも大切な拠り所となっています。

伝説

『無量寿経』によれば、はるか無量劫の昔、ある国王が仏法を聞いて深く心を揺さぶられ、驚くべき決断をしました。王国のすべてを手放して出家し、法蔵比丘(ほうぞうびく)と名乗ったのです。彼は世自在王仏の前で四十八の大願を立てました。なかでも第十八願がもっとも重要で、「十念必生」と呼ばれます。どんな衆生でも、心から信じ願って私の国に生まれたいと望み、臨終に十遍念仏を称えるだけでも、私は必ず迎えに行く。この願が成就しないなら、私は仏にはならない——という誓いです。

無量劫の修行を経て四十八願はすべて成就し、法蔵比丘は仏となって阿弥陀と号しました。その願力によってできた西方極楽世界は、黄金が地に敷かれ、七宝の池には蓮が咲き誇り、空からは曼陀羅華が降りそそぎ、あらゆる苦しみが存在しない世界です。一人の国王が目に見える江山を捨て、すべての衆生を受けとめる浄土を得た——だからこそ千年以上ものあいだ、多くの人が人生の最期に唱えてきたのが、その名なのです。

参拝作法

阿弥陀仏へのお供えは簡素に。生花、果物、清水、お線香で、肉や魚は使いません。修行の核心は「持名念仏」——「南無阿弥陀仏」を繰り返し称えることです。声に出しても、心の中で唱えてもかまいません。数珠で回数を数えながら、名号を日々の暮らしに溶け込ませる人も多くいます。台湾の仏教徒の中には、毎日の勤行で『仏説阿弥陀経』を読誦し、その功徳を累世の冤親債主(えんしんさいしゅ)に回向する人も少なくありません。もう一歩深めたいなら、寺院の「仏七」に参加してみましょう。七日間連続でひたすら念仏し、「一心不乱」の境地を目指します。家族のお年寄りが亡くなると、助念団が夜通し交代で名号を唱えて見送ります。台湾でもっとも優しい別れの儀式の一つです。

祭日

旧暦十一月十七日は阿弥陀仏の聖誕で、各地の大きな寺院では「仏七法会」——七日間連続でひたすら念仏し、「一心不乱」の境地を目指す法会——が営まれます。また、毎年旧暦七月の中元盂蘭盆法会でも阿弥陀仏の名号が称えられ、亡き人々が浄土へ往生できるよう供養します。

有名な廟

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