北部 艋舺地蔵庵

艋舺地蔵庵

台北市万華区 台北市万華区西昌街245号

祀られている神様

紹介

艋舺地蔵庵は、うっかりすると通り過ぎてしまうほど小さな廟です。間口三間の単殿が西昌街の店舗のあいだに挟まっていて、牌楼も広場もありません。けれども、そこにこそ値打ちがあります。台北の古廟の多くは二百年のあいだに増改築で大きくなっていきましたが、この廟だけは清代中期の単殿式のかたちを保ったまま——燕尾の棟、人字型の妻壁、丸みのある庇の通路が、そのまま残っています。主祀は地蔵王菩薩、田都元帥と城隍尊神を配祀します。観光地ではなく、たいていは入口に近所の年配の方が数人腰かけているだけ。「修復されたあとの廟」ではなく「もともとの廟」を見たいなら、台北でいちばん率直な一例です。

歴史

艋舺地蔵庵は清の乾隆二十五年(1760 年)に建てられ、道光十八年(1838 年)に修築されました。台北に現存する最初期の廟のひとつです。日本統治期には存続の危機を迎えます。当局が民間の寺廟を官有にしようとしたため、廟側は財産を守るべく管理権を艋舺龍山寺へ移し、その工夫で切り抜けました。大規模な建て替えを経なかったおかげで、清代中期の単殿式建築の姿がまるごと残り、いまは三級古蹟に指定されています。毎年旧暦七月三十日の地蔵王菩薩の聖誕には、ふだん静かなこの小さな廟で大がかりな普渡(ふど)が営まれます。一年でいちばん賑やかなその日が、萬華の人びとがこの廟を思い出す日でもあります。

参拝情報

住所

台北市万華区西昌街245号

地域

台北市万華区